16 雀宮宿〜17 宇都宮宿 栃木県宇都宮市
なんとか雨が降り出す前に、この日最後の宿場、雀宮(すずめのみや)宿に到着した。 雀宮宿は、当時は裏町などがなく南北に街並みが細長く続いていた宿場だった。 そして雀宮の名前の由来になった、雀宮神社に立ち寄る。 この雀宮神社は、徳川将軍が日光に行く際には参詣するのが習わしだった。 この神社の目の前に、国道4号の100kmポストがあった。現代の一里塚を、東京方面を振り返って撮影。 国分寺(小金井)から13km来ていた。 これで今日の宿場町スタンプラリーは終了。宇都宮宿の見学は明日・明後日にまわすつもりだったので、あとは宇都宮まで走るのみ。 途中で雨がポツポツ降ってきたが、しばらくは微小量で無視できるほどだった。あと5km、4km、3km……このまま行けるか? しかし残り1kmほど、東部宇都宮線の線路を過ぎた辺りで雨がどんどん強くなってきてしまった。やっぱり甘かった。 急遽、雨宿りできる場所を探して止むのを待つことに。スマホで雨雲を確認したら、幸いなことにただの通り雨ですぐ止むことが分かった。 ぼんやりと人や車の行き来を眺めていること30分。雨雲レーダーの通り、雨が弱くなってきた。 再出発。ラストスパートをかける。 東武宇都宮駅の近くまでやって来た。宇都宮は思っていた以上に大都会だった。 ここから場所を確認するという目的で、JRの宇都宮駅をひとまず目指すことにした。 車道を走りにくいところは、歩道をゆっくりと走る。道は微妙に下っており、進むのは楽だった。 2kmほどゆっくり都会の中を走り抜けて、JR宇都宮駅に到着。東京駅から110km弱の距離にある駅だ。 この日はお盆明けの月曜日で、お勤めの方が何人か帰路についていた。 しかしまだお盆休みの人も多いのか、それとも雨だからか、そんなに駅前に人は多くなかった。 間々田宿のあたりで、もしかしたら宇都宮まで辿り着く体力はないのではないか……と思っていたが、それでもなんとか辿り着いた。 案外なんとかなるものだ。もっとも自分のトレーニング不足を指摘されたら、返す言葉もないのだが。 ここで、夕食を取ることに。宇都宮と言えば宇都宮餃子しか思いつかなかったので、駅前の餃子の店に立ち寄った。 夕食時だったが、まだ席があって助かった。 早速餃子定食を注文する。普通ならお腹がすいている時間なのだが、本当に疲れているときは空腹を一切感じない。 定食が来るまで店の餃子の香りを楽しんでいたが、だからと言って空腹を覚えることはなかった。 もちろん店側には一切の非はない。全て自分の問題だ。 しばらくして、お楽しみのものがやってきた。早速1つ、口の中に頬張る。 「……!」 感想を一言でいうと、「香ばしい」だった。 ニラの餃子、シイタケの餃子、エビの餃子など色々な種類の餃子を1つずつ味わっていったが、共通して香ばしかった。 東海道自転車旅の時に浜松餃子を食したが、それより香ばしい印象を受けた。 浜松餃子はキャベツの量が多く甘い餡なのに対し、宇都宮餃子はスパイスが強いのが特徴なのかなーっと思った。 他にも浜松餃子に比べて外の皮が薄く、カリカリになるまで焼いているのも、宇都宮餃子の特徴だといえると思う。 パリッと言う歯ごたえがすごく印象に残っている。 食事を終えて、宇都宮市内の健康ランドへ。 健康ランドに宿泊(仮眠室で休憩)には予約が要らないので、急な予定変更時でも対応できるのはありがたい。 到着後すぐに風呂を済ませた後、120km以上走った疲れのせいですぐに眠りに落ちた。 なお日焼けが痛すぎて、健康ランドの風呂は水風呂しか入ることができなかった。 翌日: 奥州街道 白沢宿方面へ 翌々日: 日光街道 徳次郎宿方面へ |
15 石橋宿へ戻る 日光・奥州街道表紙 奥州街道 白沢宿方面へ 日光街道 徳次郎宿方面へ