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 57 守口宿〜56 枚方宿    大阪府守口市〜大阪府枚方市

 守口市には京街道の宿場町の一つ、守口宿があった場所である。 パナソニックの本社の近くに当時の一里塚の跡があるそうなので、一度国道1号を逸れて住宅地に入る。

 大方の位置は調べていたが、正確な場所は知らない。着いて適当にうろうろしていればなんとかなるかと思ったが、 うまくいかずに迷ってしまった。ただこんなことは自転車旅ではよくあることなので、慌てることはない。 こういう時は、地元の住民に聞くのが早い。通りがかりのオバサン達に道を尋ねる。

 聞くとどうやら、道を一本間違えていたようだ。答えてくれた道を行くと、住宅街の一角にちょこんと見えてきた。 あくまで一里塚の跡なので、一里塚自体が残っている訳ではない。そこにある碑文を読んで思いにふけっていると、 先ほどのオバサン達が来た。

 「なんでこんな所探してたん?そもそもこれって何なん?」

 彼女たちは、この一里塚が何なのかを詳しく知らなかったようだ。 少し調べてあったので、付け焼刃の知識をフル動員して説明すると、なんとか納得してくれた。

 どこへ行くのかと自転車旅行をしているとよく聞かれる質問が。「東京まで」と答えると、さすがに驚いていた。 嘘はついていなかったが、今回は京都までと答えるべきだったのだろうか……

 再び元の道に戻って、次の枚方宿へ向かう。守口市や寝屋川市と、大阪のベッドタウンを通り過ぎていく。 先ほどまで晴れていたのに、空には雨が降りそうな雲が。大丈夫だろうか?

 淀川に架かる枚方大橋の手前は、複雑なつくりになっている。ついこの間迷った場所なので、慎重に進む道を選ぶ。 おかげで今回は何の問題なく通過できた。淀川のほとりを進んでいく。雨が降ってきたが、 スマホで雨雲の位置や流れを確認すると、幸いなことに本降りになることはなさそうだ。

 淀川沿いの道は、ひらかたパーク(遊園地)の観覧車がちょうど右に見える。 押しボタン式信号を渡ると、もうそこは枚方宿。宿場の西端、西見附がある。これを目印に、京街道の旧道に入っていく。


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