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26 白坂宿~27 白河宿  福島県白河市

 県境から1kmほど走れば、白坂の宿場があった場所に到着。

 福島県最初の宿場町である白坂宿は、奥州街道26番目の宿場。 この宿場は、戊辰戦争と大きくかかわっている。 現在は残念ながら、当時の建物は全く残されていないようだ。

 今なお存在するのは、15世紀前半から存在する観音寺だけ。 後から調べて分かったことだが、戊辰戦争の時に殺害された白坂宿の庄屋の墓があるそうだ。

 白坂宿からの道は、ごくわずかだけ上りがあった。 その上りが終われば、白河の街までずっと下り傾向であった。 北上するにつれて、民家の数も徐々に増えていった。

 20分ほどこぎ続けると、道が大きくカーブしている場所にやって来た。 周りにはもう民家なり、アパートなりがそれなりにある。白河の市街地中心はほど近いようだ。 そしてそこには、「戦死墓」と書かれた数メートルある石の碑があった。

 地殻の説明を見ると、案の定戊辰戦争に関するものであった。 およそ150年前に、ここは戦場であったようだ。 察するに、これは「銷魂碑」(しょうこんひ)というものであろう。

 ここ以外にも、通り道にはいくつか慰霊碑が存在した。 それらを見ながら、平和な世の中で自由にサイクリングできる幸せを噛み締める。

 はるか昔に中学校の社会科でやった、戊辰戦争の白虎隊の人を始め、今の二十歳の自分よりも若かった人が、戊辰戦争では数多く亡くなっている。 そんな時代に生まれなくて、本当によかったと思う。

 そんなことを思いながら、自転車を先に進める。 ここまで来れば、最後の宿場、白河宿は間もなくだ。



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