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10 野木宿〜11 間々田宿   栃木県野木町〜栃木県小山市

 どうして栃木県入りに気付いたかというと、県境の先にあるはずの野木神社の鳥居が左手に見えてきたからだった。

 野木の宿場の南側にある野木神社。近くには、小学校入口と書かれた木製の看板が設けてあった。 せっかくなので休憩がてら、参拝と散策をしてみることにした。

 入口のところに自転車を止め鍵をかけ、必要な物だけ用意してから散策開始。 参道の両側にはそこそこの高さの木々が立ち並ぶ。木陰を涼しいと思ったのは久々な気がした。

 先ほどの案内看板にあった野木小学校が参道の途中にあったが、野木神社はそこからさらに100mほど進んだ先にあった。 規模としてはごく普通の神社だが、緑の中の神社は趣がある。神様がおられると言ってもおかしくない感じだ。

 旅の安全を願い終え、境内を見て回る。相当の大きさを誇るイチョウの木が境内にあり、樹木が傷まないよう、周囲はしっかり囲われていた。 「とちぎ名木百選」という札と、そのイチョウの説明文が近くにあった。

 それによると、このイチョウがここで根を張り出したのは、平安京ができた頃らしい。 中学校の社会科で触れた、東北遠征をした征夷大将軍坂上田村麻呂。その田村麻呂が都に戻る途中にここに植えたものだと言い伝えられているそうだ。

 十分見て回ったところで、来た道を戻る。やはり木々の中を通るのは気持ちいい。

 戻って自転車がなくなっていたら……とほんの少しだけ心配していたが、自転車はちゃんと元の場所で待っていてくれていた。 彼(あるいは彼女?)との旅を再び開始する。

 国道4号に戻ったところに、野木宿についての看板があった。当時は松と杉が宿場内に植えられていたそうだ。 その当時の情景を考えながら、国道4号を北上していく。

 しかし、休憩と称して歩き回ってたからであろうか、日焼けの痛みもあり急に疲れをひどく感じるようになってしまった。 あまりスピードが出ない。


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