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06 幸手宿〜07 栗橋宿   埼玉県幸手市〜埼玉県久喜市(旧栗橋町)

 宿場が近づいたので、再び国道4号から旧道に入っていく。

 市街地を進んで幸手駅前の交差点まで来たとき、その角にある喫茶店に、「幸手宿」と書かれた日除け暖簾があることに気付いた。

 その喫茶店の裏手に目をやると、「幸手宿まちなみマップ」という横に長広い地図が。 作成者には「日光街道幸手を感じる会」というNPOの名があったが、ここのカフェも関係しているのかもしれない。 よくよく見ると、この喫茶店も古民家風の造りとなっている。

 他にも幸手の旧道には、桜のデザインの日光街道の看板が見受けられた。 良い意味で旧道らしい旧道だと言えると思う。自転車も走りやすい道だった。

 6つ目の宿場町も一通り味わえたので、次の埼玉最後の宿場へ向かう。

 幸手と栗橋の間で印象に残っているのは、一人の自転車乗りの男性。 通りすがりに手を振ったら、振り返してくださった。 自分と同じように自転車の後方に荷物を積んでいた。それどころか、見たところ二泊三日の予定の自分より荷物が多かった。

 話が少しずれるが、サークルの後輩たちはこの時、北海道へツーリングに出かけていた。 旅人の聖地、北海道。夏にはライダーやチャリダーが多く、道で出会いがしらに、互いに手を振ることも多い。 今まで自分は二度北海道に行っているので、この洗礼を十分に体験していた。

 そのため気軽に手を振り返してくれたということは、その人がこの北の習慣を体験したから……とも考えられる。 後から思うと、もしかしたら日本一周中のチャリダーさんだったのかもしれない。 そうすると、国道4号の終点の青森市からずーっと走って来たのか……と勝手な妄想が広がる。

 閑話休題。他にもこの区間では一度ミスを犯した。 一度、車道が危険だったので歩道に入ったのだが、途中から現れた柵のせいで車道に戻れなくなってしまったのだ。 そのハプニングのせいで予想以上に時間がかかってしまったが、無事に利根川の畔までやって来られた。


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