47 関宿(後半)〜46 亀山宿 三重県亀山市
朝目覚めると、もう7時だった。もうすっかり明るくなっている。 神奈川の中学生2人はまだ寝ているそうだが、広島のお姉さんはもう出発してしまったらしい。 一言昨日のご飯のお礼を言いたかったのだが、仕方ない。 前日に洗濯しておいた昨日の衣服はまだ乾ききっていない。 店のご主人に聞くと、近くにコインランドリーがあるそうだ。 早速自転車でそこまで行く。衣服を乾燥させている間、コンビニで朝食を済ませる。 衣服が乾燥したので、宿へ戻って荷物のパッキングをする。 雨がぽつぽつ降っているが、そこまで強くはならないだろう、多分。 合羽を着ると暑くて仕方がないので、多少濡れてもこのままの格好で行ったほうが良いと判断。 とりあえず今日の目標は新居宿(31)と舞坂宿(30)の間の弁天島(静岡県浜松市西区)にしておくが、 天候と体力によっては150km近く走るのは難しいので、予定変更も十分にあり得るだろう。 神奈川の中学3年生2人と一緒に写真を撮って、石垣屋のみなさんにお礼を言って、いよいよ出発する。 みんなに見送られる中、自転車をこぎ出す。人の温かさに触れた一晩だった。 少しして振り返ると、手を振ってくれていたので、手を振りかえす。 見えなくなるまで手を振ってくれていた。東海道五十三次自転車の旅2日目のスタート。 ……と張り切って出発したものの、関の宿場町からたった数km、 東名阪自動車道の亀山インターを通過したあたりから雨が強くなってきた。 結局あっという間にびしょびしょに。まあこの暑さ、かえって涼しくは感じる。 それでもあまりいい気分ではない。 関西本線に沿った道を進むと、亀山駅に到着。 東海道新幹線が開通したころまでは、ここを通る関西本線は東海道本線の補完的な役割を果たしていたらしく、 紀伊半島の南へ行く方面の列車もこの駅を通っていたらしい。 そのため以前は貨物列車や急行列車などの長編成の列車が走っていたようで、その名残として、駅構内が非常に広い。 だが今では時刻表を見る限り、この辺りでは快速や普通列車しか運行されておらず、 それも日中はそれぞれの方面に1時間に1本ほどの列車しか走っていない。 現在、亀山駅は東京大阪を1時間で結ぶことになる、 中央新幹線(リニアモーターカー)の中間駅の候補地に名乗り出ている。 亀山は果たして、リニアによって過去の賑わいを取り戻せるのだろうか。 その亀山駅前の案内板を見て、亀山城を探す。どうやら駅から北に少し行ったところにあるようだ。 |
48 坂下宿へ戻る 東海道表紙 46 亀山宿へ進む