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39 池鯉鮒宿〜38 岡崎宿    愛知県知立市〜愛知県岡崎市

 池鯉鮒=知立の名物は小麦粉を延ばして焼いて、二つ折りにして塩餡を中に挟んだあんまき。 ただ、朝5時だと買えるはずもないので、素直にあんまきは諦める。

 ここでは、この先にある知立神社へ行くことにする。 知立神社に着くと、そこには散歩をしている地元の人らしき人が数人いた。 朝が苦手な自分にとっては人物的にすごい人達に映る。

 江戸時代宿場町として栄えるより前、 馬市場が開かれていた農村の時代から存在していた 知立神社は東海道三大社の一つである。ここ「ちりゅう」は この知立神社の池に鯉や鮒がたくさんいたことで、 「知立」の他に「池鯉鮒」という書き方も生まれたようだ。

 なお、他の三大社は、一つは昨日訪れた名古屋の熱田神宮、 そして残るもう一つがこれから行くであろう、三嶋大社(静岡県三島市)だ。

 それからここ知立は、伊勢物語の東下りにも登場する。 主人公の男が、カキツバタが美しく咲いている様子を見て 「かきつばた」を歌の各句の頭に置いた歌、 「唐衣きつつなれにしつましあればはるばるきぬる旅をしぞ思ふ」を 詠んだ場所、八橋が現在の知立市八橋町。高校時代に古文でやったので、 かすかに思い出すことができた。

 もう少し国道1号を進んで左に行ったところに 平安の世からある無量寿寺が、そのかきつばたの名勝地だ。 ただし、花は5月ごろに咲くので、今は咲いていない。

 池鯉鮒宿を出ると、安城市を通って岡崎宿に至る。 名古屋からこのあたりまでは国道1号は幹線道路で、色々な チェーン店がポツポツと現れる。すっかり夜は空けて、朝になっている。


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