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36 赤坂宿〜35 御油宿    愛知県豊川市

 赤坂宿は現在も営業を続けている東海道で唯一の旅籠(はたご)が現存している。 宿泊も可能だが、普通の旅館の値段がするのでとうてい貧乏な学生には手が出せない。 東海道五十三次の旅とは言っても、ここは宿泊の候補地には挙がらなかった。

 赤坂宿の大きな案内板の所に、折りたたみ自転車でサイクリングをしていた人がいた。 写真を撮ってくださるそうなので、撮ってもらった。 その人はリュックを背負っており、案内板を真摯に見ていたことから、 もしかしたら同じ仲間だったのかもしれない。

 後で調べて分かったのだが、もしここを右に曲がっていれば休憩施設の 「赤坂休憩所 よらまいかん」があった。江戸時代の建築様式を再現している場所で、 2階にはこの周辺の浮世絵も展示してあるそうだ。 朝から空いているかは分からないが、 東海道の旅をしている者としては立ち寄るべきだったと思う。

 そんなこととは知らない旅人は、左に曲がって旧東海道を進んでいく。


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