09 小田原宿〜08 大磯宿 神奈川県小田原市〜神奈川県大磯町
現在の小田原市中心部が、小田原宿のあった場所だ。 名物は蒲鉾で、かまぼこ伝統館という博物館もある。 小田原は、江戸から見たら最初の城下町にあたる。 当時江戸を出発した人間は、ここ小田原を2泊目にすることが多かったらしい。 東京まで90km弱とすると、まあ妥当な距離と言えるだろうか。 そんな小田原のシンボル、小田原城を訪れる。夕暮れの街の中、小田原城の敷地を自転車を押して散策する。 戦国時代は北条氏の本拠地として、江戸時代は小田原藩の藩庁としての役割を担った小田原城。 その後も関東大震災の被害に遭ったりした後も復元され、現在に至っている。 東海道新幹線の駅などがあって発展している今の小田原を、城はどう見ているのだろうか。 長居はできないので、城下町の香が残る市街地を抜けて国道1号へ戻り、次の宿場町を目指す。 酒匂川(さかわがわ)を渡ってひたすら東へ。片側1車線、かつ夕暮れ時なので、事故に気を付けて走る。 あたりが大分暗くなってきたので、ライトとテールランプをつける。 時々街路樹に松が使われており、国道1号と旧東海道が一致している区間だということを気づかせてくれる。 国府津(こうづ)駅に到着。かつての東海道本線である御殿場線の起点駅だ。 明治時代には沼津駅から国府津駅までのルートは御殿場回りで建設されて、 東海道本線が現在の熱海回りのルートに変更されたのは昭和に入ってからだと鉄道ファンの先輩から聞いたことがある。 前にヘルメットをかぶった自転車乗りがいる。荷物を持っていないことから、 箱根でのトレーニングを終えて帰路に着く人かもしれない。 かなり暗くなってきたので、早く行こうと気持ちが急いでいる。スピードを出して、その人を抜かして先へ進む。 二宮駅を過ぎた辺りから、再び松並木が。今までたくさんの松並木を通ってきたが、 夜の闇が近づいている時間に通ったのは初めてだ。そんな松並木もなかなか趣がある。 ここまで来ればそろそろ大磯宿だ。大磯は、関東では有名な海水浴場がある場所で知られる。 神戸の舞子や須磨のような感じだろうか。 |
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