日光・奥州街道表紙   始 日本橋へ進む


プロローグ 

 2014年8月。自分が東海道自転車旅を終えて1年が経った。

 今までの2回の街道自転車旅で、東海道・中山道前半(三条大橋〜下諏訪間)・甲州街道を走破した。 距離で考えると、五街道の3分の2を既に走ったことになる。 そう考えると、五街道完全走破までは意外と近いことに気付いた。 五街道完全制覇……そんな思いが日に日に積もっていった。

 そしてこの月の下旬に関東で用事があったので、しばらく関東に滞在することになった。 その用事までの数日暇があったので、良い機会ということで日光・奥州街道自転車旅をすることにしたのだ。

 日光街道と奥州街道は東京の日本橋から栃木の宇都宮までは同じルートである。 両街道は宇都宮で分かれ、一方の日光街道は日光東照宮まで、もう一方の奥州街道は東北の南端、福島の白河までの道だ。

 今回の自転車旅のルートを考える。東京から宇都宮までは100kmちょっとの道のりなので、1日あれば余裕で走れる。 そして、宇都宮から日光までは40km弱で、白河までは80kmほどの距離だ。

 色々検討して思い描いた計画は、以下のようなものであった。
 まず初日に、日本橋を出発して宇都宮までを一気に走る。 そして2日目に宇都宮から白河まで走り、奥州街道を走破する。その日の夕方か夜に、宇都宮まで電車で戻る。 3日目に残った日光街道を走って、到着後ゆっくり日光東照宮を見学。 こうすれば、3日間で日光街道と奥州街道を余裕持って制覇することができる。

 今回で3回目になる五街道自転車旅。だが日本橋を出発地にするのは今回が初めて。 これがどのように自転車旅に影響が出るのかが未知数だ。 何が待っているか分からない自転車旅。今回は果たしてどうなることやら。


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