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19 沓掛宿〜18 軽井沢宿  長野県軽井沢町

 追分宿から15分ほどで、沓掛宿に到着。距離にして4kmほど。途中の道は、少し上った後は下りだった。

 現在は名前を「中軽井沢」と変えた沓掛。そして宿場周辺は別荘地の玄関口になっている。

 この沓掛宿の中心地は、現在の中軽井沢駅前の交差点付近であったそうだが、戦後すぐの大火事で宿場の遺構はほぼ残っていない。 交差点から少しだけ追分宿方面に戻った場所に、新しい宿場の碑があったぐらいである。


 沓掛宿を後にして、次の軽井沢宿のあった旧軽井沢銀座を目指す。

 旧中山道は、中軽井沢の交差点から2kmほどほぼ国道18号に沿ったルートを辿る。 その後、左斜め前方の道を進むのが正しいルートだ。

 国道から一時離脱した後は、緑の中のサイクリング。気分はかなり良い。 周辺はホテル、旅館、別荘地などである。こんな光景に変わったのは、明治以降のことであろう。 江戸時代当時は恐らく道沿いには建物も何もなく、森林の中の道だったはずだ。当然、車など走れない未舗装の道で。

 なお軽井沢では、サイクリングを楽しんでいると思われる方を何人か見かけた。 ただ、当然ながらその中には私のように荷物を沢山積んだ人はおらず、軽井沢のホテルや別荘に泊まり、余暇を楽しんでいると思われる方々ばかりだった。

 …よくよく考えてみると、大荷物の自転車に乗った人物に会わなかったのは、軽井沢だけの話ではない。 ここまでの中山道の自転車旅を振り返ってみると、東海道や日光・奥州街道の自転車旅の時とは違い、道中全体でも会った記憶がない。


 中山道は内陸の道であり、自転車で日本一周中の人はまず通らない道である。 大阪・京都と東京の自転車での移動の際に、中山道ルートを選ぶ人も相当少数派だ。 事実、自分も東海道自転車旅を終えるまで、中山道経由の東西の移動を意識したことがなかった。 そう考えると、長距離自転車旅中の人と出会う確率は、東海道などの時と比べてうんと少ないのは当然の話である。


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