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15 安中宿〜14 板鼻宿  群馬県安中市

 安中は、7つ前の宿場の岩村田と同様、江戸時代当時は城下町でもあった宿場町である。 この場所は、碓氷川と九十九(つくも)川の合流点の近くであり、水に困らない場所であることからも、古くから集落があったと想像される。

 黄昏が顔を見せ始めた中、安中に到着。街道沿いの旗によると、安中は、京都にある某大学を創立した人物に所縁のある地でもあるようだ。

 ここ安中には、江戸時代末期に建設された推測される武家長屋が残っている。 地図を見ると、街道沿いから1本北の道路沿いにあるようだ。

 しかし、近くの案内板によると、武家屋敷に行くには今来た道を戻る必要がある。 どうも実際の位置と、自分がいると思っている場所が違うようだ。ここは素直に案内板に従って、武家屋敷を目指す。

 無事に安中藩武家長屋に到着。北の道に行くまでに、少しだけ上る必要があった。 大した上りではなかったが、碓氷峠からずっと下ってきていたので、久々の上りということで妙に印象に残っている。

 長屋の隣の説明版によると、平成の世になってすぐの頃に、残っていた三軒長屋から、一部を復元して建築当初の四軒長屋にしたようだ。

 このような長屋が、江戸時代にはこの辺りにいくつもあったのだろう。想像して、勝手に楽しませてもらう。


 当初はここをゆっくり見学していくつもりだったのだが、黄昏の雰囲気が表れ始めた太陽の顔色を伺うと、先を急ぐべきであると言われた気分となってしまった。 見学は、またの機会とすることに。

 旧中山道に戻り、サイクリングを続ける。江戸時代当時は橋が川に架かっておらず、増水の時はここで足止めをくらったが、無論今はそんなことはない。 次の宿場まで、わずか3km。時間にして10分ほどの距離である。


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