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10 本庄宿〜09 深谷宿  埼玉県本庄市〜深谷市

 本庄の宿場が近づいてきた時点で、新道(国道17号)から旧道(旧中山道)に移ることにした。

 移る際は、自分がどこにいるか分からなくならないように、分かりやすい道を通るのが鉄則。幸い、国道462号という分かりやすい道があったので、それを経由して旧道に移動した。

 ほとんど迷うことなく、旧道に移ることができた。間もなく、本庄の宿場があった場所に到着。

 本庄は、江戸時代前期以降は天領(江戸幕府の直轄地)であり、商業の街として、幕末から明治にかけては繭の集積地として大いに栄えた。そのため、本庄宿は中山道の中でも有数の規模を誇る宿場であり、江戸時代末には69の宿場の中で最大の宿場となった。

 そんな本庄宿を散走していると、明治時代の繁栄を偲ばせる、レンガ造りの建物も見受けられた。




 本庄宿にも大名や幕府の重役が宿泊する本陣があったが、その跡地には何も残っていない。だが、本陣の門は、歴史民俗資料館に移設されているという情報を予め手に入れておいたので、そこに向かう。

 真っ暗なので少しだけ迷うことになったが、どうにか田村本陣の正門を見つけることができた。3月に訪れた草津宿の本陣の門より二回りくらい大きく、かなり驚いた。

 本庄宿はここまで。今日残す宿場はあと1つのみ。引き続き、暗い旧道を進むのではなく、明るい国道17号を進む安全策をとる。


 国道17号へ戻る。すっかり多幸感に包まれるランナーズハイの状態だが、このままの状態だとマズいと理性で休憩をとることに。 見かけた牛丼屋へ入り、夕食として特盛の牛丼を食すことに。よくよく考えると、きちんとした昼食を食べてないことに気づく。完全に栄養不足だ。

 食事をとったら、どっと疲れが出てきた。 今日の宿泊予定場所まで、まだ15km以上ある。 この日は既に100kmを超えた距離を走っている。だが、宿泊予定場所まで行かない訳にはいかないので、ほどほどで再出発。


 地図を見ると、ここから深谷との間に、国道から少し離れて道の駅がある。ひとまずそこを目標にすることに。そこで何か食べられるかもしれない。

 期待に胸を膨らませて、気合で走ること20分。中間目的地に到着。だが残念ながら、道の駅は閉まっており、食べるものはなかった。

 それでも、自動販売機で温かな飲み物を買い、一息入れる。その後、少し眠気を覚えつつも、交通事故に気を付けて、またこぎ出す。


 深谷の宿場まではあと6kmほど。20分くらいで着くだろう。既に時刻は午後8時半。ラストスパートだと思い、気力で本日最後の宿場町を目指す。


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