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07 鴻巣宿〜06 桶川宿  埼玉県鴻巣市〜桶川市

 鴻巣(こうのす)の宿場のあった場所に到着。現在のJR高崎線の鴻巣駅の東側に相当する。

 鴻巣は、埼玉県民の間では県の運転免許センターがあることで知られる。 埼玉県には免許センターがここ鴻巣の1か所にしかないので、埼玉県民が車の免許を取る時は、必ずここ鴻巣を訪れることとなる。 埼玉県民にとって「鴻巣に行く」とは、免許センターに行くことの暗喩でもあるそうだ。

 宿場に入ると、道の左手に「鴻神社」がある。明治になって、近くにあった3つの神社を合わせた神社だ。 鴻神社のHPには、武蔵国の国府(こう/こくふ)の関連施設とこの地のコウノトリの伝説から、この場所が鴻巣と言われるようになったという記載がある。

 旧街道沿いにある宿場の案内図を確認すると、鴻巣駅前の交差点から1kmほど進んだところに、鴻巣の産業観光館があるとのこと。そこに行ってみることにする。



 

 到着。産業観光館には、「ひなの里」という名前が付けられている。自転車を止めて、早速中に入ってみる。

 中には想像以上の数の雛人形が展示されていた。その中には、江戸末期に作られた雛人形もあった。

 人形をよく観察すると、一体一体微妙に顔が異なる。オートメーションで作られている訳ではないので、当たり前なのだが。 少しずつ違う人形の表情を眺めるのは、意外と楽しい。


 江戸の初期から雛人形の産地として知られる鴻巣。その歴史を思いつつ雛人形を見ていたら、気が付いたら結構な時間が経っていた。

 帰り際に売店を除くと、「川幅日本一」と書かれたクリアフォルダがあった。何でも、鴻巣市と隣の吉見町の間にある荒川の川幅が日本一だという。

 もっとも、実際に水が流れている部分(地図で青色で表示されている部分)の幅はごくわずかで、広い河川敷がある、ということなのだが。

 鴻巣を発ち、次の宿場である桶川を目指す。距離にして7kmほど、時間にして25分程度。道中は緑が多く、なかなかに気分が良い。

 鴻巣市と桶川市の間には北本市があるが、途中で見つけた案内板によると、江戸より前には、宿は鴻巣ではなく北本にあったとのこと。

 そこには、16世紀末に宿場が北本から鴻巣に移ったとあり、江戸時代には、北本は「本宿」として、宿場間の休憩所、所謂「間の宿」として中山道の旅人を支えることとなった、と書かれていた。




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