桶川宿から1kmも進まないうちに、市章が付いた上尾市の文字が現れる。 その下には、ご丁寧に旧中山道であることを示す標もある。桶川市から上尾市に入る。
そこから1kmほどで、JR高崎線の北上尾駅の駅前に来る。 そこからさらに1kmほど進めば、上尾宿の入口までやって来る。 入口には例のごとく、街の紹介をする看板がある。
上尾は日本橋から9里16町あまりのところにあった、中山道5番目の宿場町。 ざっと計算して、日本橋から37kmということになる。
当時の旅人にとっては、10里が1日で歩く標準距離だった。 そのため、ちょうど日本橋から10里弱となるここ上尾で、日本橋を夜明け前に出発した旅人が宿場を探すことが多かったことから、 ここ上尾は周辺の宿場よりも宿泊施設が多かったようである。
上尾宿の象徴は、宿場の鎮守でもある氷川鍬神社という神社。 江戸時代には、この氷川鍬神社の近くに4つ、高貴な身分の宿泊施設(本陣・脇本陣)があったようだ。 現在も、上尾駅前の百貨店の隣という、上尾市の中心部に位置している。
駅前を通り過ぎ、氷川鍬神社の場所に行ってみる。神社としてはそれほど大きくはないこともあってか、荘厳な印象は全くない。 どちらかというと、現代でも街に溶け込んでいるような神社である印象を受けた。 昔から「お鍬さん」と親しまれて神社であると事前に情報を得ていたが、それも頷ける。
ここから、次の8kmほど先の大宮を目指す。残る宿場はあと4つ。 上尾を出て6〜7分で、さいたま市に入る。事故無く県都に無事に入れたことに対して、素直に喜ぶ。 飛び出しに気を付けつつ、自転車を進めていく。