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中山道(後半)自転車旅 エピローグ

 3ヶ月ぶり4回目となる日本橋。これまでの3回で日本橋の紹介はしたので、今回は日本橋についての詳細な記述は省略する。

 中山道自転車旅の余韻、そして五街道自転車旅完遂の多幸感をを味わいつつ、 日本橋の説明板、道路元標のレプリカや各都市までの距離一覧表、魚河岸発祥の地の碑などなど、日本橋の観光をする。

 ただ、夕方の日本橋の交通量が多く、橋の中央にある日本国道路元標にところに行くことは叶わなかった。


 日本橋を満喫した後、東京駅に向かう。日本橋周辺では再開発が行われているようだ。 そして、途中の工事現場で、右の写真のような日本橋の紹介文を見つけた。

 江戸時代には世界三大都市の一つであり、現代でも世界有数の経済・文化の中心都市である、江戸/東京。 このような日本橋の紹介文を見ると、これからも歴史を積み重ねる場所になるのだろうと思う。

 東京駅に到着。このまま実家の静岡か京都の下宿に戻っても良いのだが、 五街道完走した記念に、東京にあるとある店に行くことにする。



 その店の名は「ちゃらぽこ」。 ほぼ青梅街道沿いで、杉並区と中野区の境の近くにある、「散歩」をテーマにした喫茶店だ。 Twitterでそのお店の存在を知っており、完走後の訪問を前々から考えていた。

 電話をして営業していることを確認して、「ちゃらぽこ」に向かう。 駅前で自転車を分解して輪行袋に入れ、東京メトロ丸ノ内線に乗る。

 30分弱かけて、東高円寺駅に到着。そこから5分ほど歩いて、念願の「ちゃらぽこ」にやってきた。

 メニューを見て、季節のカレーを注文する。 疲れで空腹を感じていないが、結局昼食を食べ損ねてしまっているので、身体はエネルギーを欲しているはず。

 出てきたひき肉のカレーを味わいながら、オーナーさんと街道関連の話題を中心として、会話に花を咲かせる。

 その中で出たのが、自分のように東京日本橋をゴールにする、“街道歩き少数派勢力”に関する話題である。



 街道歩きをしている人は、大抵江戸から上方方面へ「上る」人が大多数。 市販の東海道・中山道関連書籍も、必ず東京日本橋を出発、京都三条大橋を目的地として書かれている。

 だが、東海道 丸子宿〜府中宿、中山道 長久保宿〜芦田宿 等で出会った、上方から江戸へ「下る」人もいるのは事実。 そんな人は書籍を遡って読まねばならないことから、東海道や中山道を「下る」人の紀行文はそれなりに価値があるのではないか、ということであった。

 それから、旧東海道間(東京日本橋〜京都三条大橋)や、国道1号線(東京日本橋〜大阪梅田新道交差点)を 24時間以内で走り切る「キャノンボール」をする長距離チャリダーがいることからも、 情報があれば、自転車で旧街道サイクリングをする人、やろうとする人もいるのではないかと、個人的に思っているところである。

 これら2つのことから、自分の街道自転車旅の記録をまとめて公開するのは、それなりに意義があるのではないかと思うようになった。

 ちゃらぽこを発つ最後に、五街道“走破”の記念に、特製プレートと一緒に、記念撮影をしてもらうことにした。 街道歩きの方々がメインなので、プレートは「 五街道“踏破”」であったが。

 また「ご来ぽこ」することを約束して、店を後にする。ひとまず実家の静岡市に帰ることにした。



 当初、新宿駅から在来線乗り継ぎで静岡に戻ろうかと思っていたが、 地下鉄に乗っているうちに、どうも体調不良、熱っぽくなってきてしまった。 どうやら1年以上かけてやりたかったことを無事にやり遂げてホッとしたせいか、 「大人の知恵熱」(ストレス性高体温症/心因性発熱)が出てしまったようだ。

 こうなってしまっては仕方ないので、早く休むために、東京駅から新幹線に乗って静岡駅へ戻ることにした。 重い身体を引きずりながらも何とか静岡に戻って、3日ほど実家で休養してから、下宿のある京都へ戻った。

 そして、大学生という日常を過ごしつつ、HPの作成方法(htmlの書き方)について、勉強し始めることにした。 1ヶ月半ほどで本サイトを立ち上げることが出来た。

 そして6年以上もかかったが、本日(2021年2月12日)、ようやく五街道自転車旅の紀行文を書き終えることができた。



 最後に、旅の道中でお会いした皆様、応援してくれた友人やサークルメンバー、家族等、様々な方々のおかげで、中山道自転車旅・五街道自転車旅を無事に終えることが出来た。

 また、HP作成のきっかけを下さったちゃらぽこオーナーや、個人のHPで街道歩きの記録を書かれている皆様をはじめ、このHPを訪れて半個人的備忘録の紀行文を読まれ、感想をお送りくださったサイト訪問者等のおかげで、 途中のお休みを挟みながらも、最後まで旅行記を書き切ることができた。

 これら多くの方々に改めて深い感謝の意を表して、筆を置くこととする。


旅の軌跡(地図)



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